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  • 菊池捷男

10.親睦と多様性

直前まで、激しい意見の対立を見、合意に至らなかったことが、食事会を開き親睦の機会をつくったことで、合意に達した例があります。


次に挙げる例は、実に厳しい国家間の意見の対立が、食事会をした結果、解消した例です。

1941年に、イギリスとソ連の首脳間で、対独戦をいかに戦うかについて、三日間、討議・激論が戦わされましたが、結局決裂しました。しかし、奇跡が起こります。それは、その直後に、ソ連側からイギリス側に食事を共にしようという話が出、それをしたことで、軍事協定が成立したからです。

そのくだりを、ウインストン・チャーチルは、「使節団はなんら公式の接待も受けず、ようやく最後の晩になってクレムリンで夕食会に招待された。きわめて重大な問題にかかわりあっている人間の間にそのような機会を設けても、仕事の進展に有益でないと考えてはならない。逆にそうした際になされる個人的意見の交換は、多くの場合、意見の一致に達し得るような雰囲気をもたらすのである。」と、随想録「第二次世界大戦」に書いているのです。

多様性の時代です。意見の不一致や誤解は多くあるでしょう。しかし、ロータリアンは、親睦を深めます。奉仕を共にする中で。例会の席で。あるいは食事会(懇親会)で。


ウインストン・チャーチルが語った例は、食事会(懇親会)を開き、個人的意見の交換をしたことが、自分とは異なる意見を受け入れる結果になり、重要な国家間の協定が成立した事例です。要は、懇親が多様性を受け入れる大きな力になったのです。

おわりに


ここまで私の拙い多様性論をお読みくださり、ありがとうございました。

コロナ禍の中とはいえども、懇親を深め、奉仕を心がけ、多様性を考える機会は、多々あります。


皆さまのご健康とご活躍を祈念しております。

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